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ベルカ、吠えないのか [本]



古川日出男

「ベルカ、吠えないの?」

フルシチョフから、Eのボリスまで。
つい、昨日読み終えたので感想。これも実は1年くらいかけて読んでしまった。勢いで読んだほうが面白いとは思うんだけど、結構な文字数な上に、ちょこちょこ犬が代わることによる場面転換、時代変遷があるのでその都度ひといきついてしまって、それでしばらく間が開いてこんなにかかってしまった。しかも一度読んでしまうと、どこを読みなおしても面白くて、一向に先にすすめない。多少、覚えにくい名詞が多いせいもあって、えーっと、このエピソードはどこかに繋がるんだったっけ?って感じで。

戦争を軸にしながら、犬の物語を壮大に語る小説です。
とにかく犬の話。
もちろんフィクション。

文庫本のあとがきで「想像力の圧縮された爆弾」である、と作者がこの小説を称しています。

想像でここまで書ききるその筆力には脱帽です。そして面白い。
犬の気持ちなんてどこにも歴史的に記録はないのは絶対で、それを明確に書きながらの、物語。
戦争を題材にするとまあ、想像力を必要とするものだけど、まさか犬とはね。

娯楽小説として面白すぎるだろ。
おすすめです。

とりあえずちょっと「宇宙へ」観直そうっと。
(BBC・NHK DVDのやつ これは買いのDVDですよ、子供にぜひ見せたい。冷戦中の宇宙開発を題材にしたドキュメンタリ調ドラマ)

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四頭の軍用犬、彼らを始祖として交配と混血を繰りかえし繁殖した無数のイヌが国境も海峡も思想も越境し、“戦争の世紀=20世紀”を駆けぬける。(一部引用改変)



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