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赤白つるばみ 下巻 [本]



赤白つるばみ
上下巻
楠本まき

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帯の文章も掲載しておきますね

上巻
「kissの世界観を継承する17年ぶり 待望の長編単行本!」
「ひたと肌に吸い付く音 うねる色彩の洪水」
言葉の色が見えるという芸術家の老女・キノは、兄の大蛇丸を「白い子」と呼び、弟の由良之介の声を「赤白つるばみ」だと言う。兄弟の家の隣には、彼らいわくすみれ色の声のヒルコが住んでいて。稀代の名作「kiss」の系譜に連なるシュールで穏やかな美しい日常。


下巻
「すべてのはみだす者たちへ」
「行き交う言葉、たゆたう思い、めくるめく色彩」
言葉の色が見えるという老(少)女・キノ。空気の読めない美少女・鳩子。色弱の画学生・音羽。大蛇丸・由良之介兄弟、ヒルコと双子らをめぐる優しく穏やかな日常は、ある日。はみだす者たちへのエール。
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上巻をああまで褒めちぎっておいて、下巻について何も感想を言ってなかったなあと思いまして、改めて本棚から引っ張ってきましたよ。

もしかして、この本を今から読もうか迷っている、という方には申し訳ないのですが、ネタバレ込みで書きます。ただ上巻を読んだのなら下巻も読むべき。
あと楠本まきファンも読むべき。

これはね、おそらく上下巻でわけずに、1冊でがんばったほうがよかったかもしれないですね。下巻の仕上がりだけで言えば。そう入ってもボリューム的にも、まあ常識的にも上下巻のものであるとは思います。
下巻が上巻に比べて劣っているというわけではないんです。

ただ楠本まき著書のパターンでいうと、Kの葬列の下巻のようなものです。
種アカシのようなもので、情緒を楽しめたのはやっぱり上巻だったなあと。
Kの葬列も上下巻でなく1冊のほうがたぶんスッキリはしたんじゃないでしょうか。あれはあれで上巻の引きはすごくよかったので、成功はしてたと思いますけど、下巻のカタストロフィは弱くなってしまったように思います。「致死量ドーリス」なんかはスッキリした傑作になりましたものね。一冊で。「干からびた胎児」とかも。

今回の、赤白つるばみの、下巻も同様に、しかしながら想定外に最初のシナリオを追いかけることができなくなり、いつもの観念的なポエムで小さくまとめられた、という印象です。

想定外に最初のそれなりのプロットが薄ら寒いものになってしまったであろう理由は、あとがきに書かれているんですが、でもあんまりその辺は重要ではないのかもしれません。そもそも最初にそれなりのプロットがあったかは言及されていないです。

「kissのように日常を描きたい」とした作品らしいので。

そはいっても、そうはいってもですよ。
キノさんが、旅行先でふと巡らせたポエムの辺りはのめりこんで読むとちょっと気持ちいい。

本当にすみません、一度読んでない方には何の、意味もないわけのわからない文章になってしまいました。

感想ってこれ書きにくい本ですよ。
背景は白いし。
書き込みも少ないし。



ファンなら、買って損はないです。

最近はファンですら、損かも、っていうものなきにしもあらずだったからですね。

まあ、マンガとしてがひさっっしぶりだったですからね。





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